カテゴリー別アーカイブ: Lifestyle report

Lifestylereport no.007


堂々と住める素敵な家
今回は世田谷区のM様邸へ訪問させていただきました。
この現場は、恥ずかしながら現場監督が変わるというアクシデントを起こしてしまった現場でもありました。
お客様アンケートにてM様の胸中を記入いただきましたが、
今回のインタビューではその失敗を振り返り、今後はそういったことが起きないよう心掛けるためにもM様にお話しを伺いました。
「慣れ、情熱、モチベーション」
この日は先日の上大岡の家の同様、3ヶ月点検も同時に行いました。
同行していた現場担当者、設計の先生と明るく挨拶をする様子をみると、
アクシデントなどなかったようにも思えますが、以前の現場監督の様子はどうだったでしょうか?と尋ねると「アンケートに書いた通り…なんですが、以前の監督さんの現場は結構乱雑でした。たまに建設中の現場とか見に行くと釘とかちらばってたり。危ないな、とは思ってましたが家づくりって私は初めてだったし、人柄も、寡黙でしたが話せば答えてくれる人だったので、職人気質な監督さんなんだろうと思ってました。
でも今の監督さんに代わってみて違うんだなって思いました。
すごく現場はきれいだし、なによりこちらの希望に対して真摯に向き合ってくれました。」とM様。「そうですね。監督さんが変わって、かなり結果オーライになったというか。
今こうして出来上がってる建物はすごくいい感じです。
でも以前の監督さんは技術力がないとか、悪い人ってわけでは決してないんですよ。
悪い意味で慣れちゃってたんだと思うんですよね。
何事においてもそうですけど、慣れてくると情熱って薄れてきてしまう。
以前の監督さんには情熱が欠けていたんだと思います。ものづくりへの気持ち。モチベーションといったものが。」
と設計の尾沢先生。(ダブルチューブの家

「でもアンケートにも書きましたけど、そうやって監督個人個人で差があってほしくはないです。全員が同じくらい家づくりに情熱をもっていただかないと。
ただ淡々と作るのであれば、正直ハウスメーカーさんだっていいんですよ。
でも私たちのように注文住宅を造りたくてホームページやチラシに載っている建物を見て、お願いした者がいる。それには応えていただきたいです。」
「そうですね。キクシマさんは注文住宅が主に多いですから、『初めて』ってことが多いはず。常に新鮮な気持ちで臨めるというのはすごく大事です。どの現場も大切にしてもらいたいです。」
「常に新鮮なものを相手に仕事ができるってことはうらやましいくらいですよ。
私も建築家になってみようかな(笑)」
と、ものづくりへの情熱を話してくださる尾沢先生とM様。
けれども以前インタビューしたお客様と同じく、
やはり机の上で考えるものと現場とは違うということを感じたことがあったそうです。
「堂々と住む」
家づくりの間は何度も何度もプランの変更があり、およそ20もの案がだされるほどM様たちの間で話し合いがなされたようでした。
どうやって手に入れた土地を最大限生かすか。そこを元に「家族で・気持ちよく住む」をコンセプトに土地が持つ法的な制限や自分の理想をまるで精巧なパズルを組み立てるように家づくりは進められたようです。
それも、M様が自分で図面を書いたり、デザインをしたり。
「何度も何度もプランを提案して、最終的には20くらいの案がでましたけど、全く辛くはなかったです。全く違う案をだして悩むというわけではなく、Mさんとのプランニングは前の案のあれを利用して、といった感じでひとつひとつ階段を上るように成長するプランニングでした。しかもMさん、自分でも書いてきてくださったんですよ。」
と、当時のプラン案をいくつもみせていただきました。
かなり丁寧に書かれたプラン案で、まるで素人とは思えないほど。
手書きの図面
「書くのは結構楽しかったですね。仕事の合間とかも書いてたり。」
と、家づくり中はかなり楽しんでいらっしゃった様子。インターホンのデザインもM様の案だったそうです。
他にも光を最大限取り込めるように窓を配置したそうですが、
周囲の住宅との兼ね合いで一番良い位置に無駄なく設置したそうで、冬の暖かな日差しが楽しみとのこと。
窓直線
M様の住宅は実にシンプルで直線がきれいな空間を造りだしていて、無駄がない。
「こうやって自分も主体になって創りだした家っていうのはやっぱり気持ちがいいです。主婦の目から見た機能はさほどでもないかもしれませんが、まっすぐでシンプルな景色がとても落ち着きますよ。」
「それに、自分で建てた家に住むと、堂々としていられると思います。」
そう言う尾沢先生に同調するように、
「自信がつくというか、『自分の家』っていう思い入れが強くなる。まだ3ヶ月なのでこれからではありますが(笑)」
とM様。

様々なライフスタイルが存在する現代ですが、
「堂々と住む」といった精神的快適さというとても大事なライフスタイルもあるのだと改めて感じました。
その貴重なライフスタイルを提供することができる住宅は高い技術力はもちろんの事、尽きることのない情熱と誠意を持ち続けることで生まれるものなのかもしれません。

■等々力の家■

住所:
竣 工:
構 造:
建築面積:
延床面積:
世田谷区等々力
2013年6月
地上3階
57㎡
152.78㎡
設計事務所: オザワデザイン一級建築士事務所
URL:http://www.ozawadesign.com/
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lifestylereport no.006 金沢ぴよっこ保育園

lifestylereport_006
今回は金沢区堀口にある金沢ぴよっこ保育園を訪ねました。 金沢ぴよっこ保育園は今から約9年前にキクシマが施工した保育園の一つで、明るい雰囲気の保育園。園長であり、理事長の杉澤先生から、様々なお話を伺わせていただきました。


「キクシマとの関係」
引渡をしてから約9年。もうすぐ10年という時間が経つにもかかわらず、杉澤先生と気さくに会話をする当時担当者。杉澤先生も「キクシマさんには本当にお世話になってます。他にも2,3別の施工会社に造ってもらった園舎がありますが、造って終わりだったり。でもキクシマさんは10年近く経つ今も結構気にかけてくれてて。感謝してます。」と明るく話してくださいました。また、キクシマといえば担当の石井、というほどに現場担当を大変信頼してくださっているようでもありました。

インタビューの間、石井は「もし気になるところありましたらみてきますよ。」と言い、破損してしまった扉の留め具を確認しに。
留め具破損した留め具
実はこの破損した留め具、監督石井の手作りなのだとか。まるで市販されている物のようですが、一本の角材から削って造りだしたそうです。なぜわざわざ手作りなのかと尋ねると「市販のものをそのまま入れるのもいいんだけど、ここにあれがあったらいいな、とか考えながら作るのが好きで。」そう笑顔で答える石井。かなり良好な関係であることが伝わってきます。 逆に、『こういったものがあれば』とか、困ったことなどはありませんでしたか?と尋ねると、「東日本大震災の時。近所の家なんかはみんな停電だったけど保育園のすぐ近くに大きな病院があるので園では停電はしなかったようですし、建物がしっかりしてたおかげで子ども達も特にパニックになることはなかったようです。ですが、その時に思ったのが職員のための施設が整っていればなぁ…と。子ども達の設備は大丈夫だけど、大人用のシャワールームがない。当時、先生方は遅くまで帰ることができない保護者や、子ども達のために園に泊りがけでした。そんな時に職員のことも考えられている施設であればいいなと思いました。」

現在、金沢ぴよっこ保育園では仕事で忙しい保護者の方の為に13時間保育をしているそうです。横浜市では先日保育園待機児童がゼロになりましたが、それを踏まえて社会的にももっと良い環境にしていく為には職員たちのことも考えられた施設を心がけることも必要だと改めて感じました。

「健康で明るい素直な子どもを育てる環境」
ぴよっこ保育園の方針は「健康で明るい素直な子ども」。家族のようにあたたかく、子ども達の個人を尊重し、知的な教育よりも外で遊び、のびのびとした子でいられることを第一とした方針だそうです。お昼寝が終わり、おやつの時間に教室をのぞかせてもらうと初めて見る大人(キクシマ社員)にも、『こんにちは!』と元気よく明るい挨拶をしてくれるこどもたち。保育園の教育方針がきちんと顕れています。一見原則的な教育方針かと思われますが、この基本が大事なのだと杉澤先生。
おやつ中。保育方針
「最近は英語を早くからやらせたりするところが多いけど、うちはそうじゃないって思うんです。英語とか勉強とかって後から本人が興味を持てばいくらでも伸びますから、今は勉強よりも日の光を浴びて、のびのびと体を動かしたりして過ごしてもらうんです。体を動かすことで心も育つ。心も体の動かし方も大人になった時に覚えようと思っても難しいですから。」 そこで、キクシマが建てた園舎は保育園の教育方針に役立っているかを尋ねると「キクシマさん、それから設計の先生が考えてくれた建物は日の光がすごくたくさん入る構造になっているから、子どもたちも明るく元気に過ごせています。日の光を浴びて生活するってとてもプラスになることだと思いますし、腰壁の木のぬくもりも良いです。保護者の方たちにもすごく素敵だとおっしゃっていただいてます。」とのこと。

確かに特別大きな窓があるわけではないけれども、園舎の中に足を踏み入れると不思議と光が差し込んでいて、あたたかい。外の雨の景色とは裏腹に、園舎の中に入るとそういった印象を受けました。もちろん、設計の方との協力で成し得た環境ですが、その明るさというものは単なる光や気温のことではなく、目に見えない、体で感じるものではない精神的なあたたかさも手伝っているのではと感じました。というのも、インタビューの為に訪れたキクシマ社員を出迎えてくださった先生方はやさしい笑顔で迎えてくださいました。それこそぴよっこ保育園の魅力的な環境の一つ。そう感じられる心温まる環境でした。

施工・引渡から来年でおよそ10年。ぴよっこ保育園を訪れ、震災の事を聞き、園のあたたかさを体感し、これからもキクシマが社会・未来の為にできることはなんだろうか。それは建物を施工するにあたってよりよい未来・環境を築くこと。そのためには基本を忘れないこと、そして一つの視点ではなく、二つ、三つの視点で環境を考え、未来を見据えることが重要なのかもしれません。


金沢ぴよっこ保育園
竣工H17年8月17日

設計:㈱安江設計研究所
施工:㈱キクシマ
取材日:平成25年10月1日
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Lifestyle report no.005 上大岡の家


今回は4月に竣工しました、
上大岡のK様のお宅へ取材をさせていただきました。
見学会も開催させていただきましたのでご覧になった方もいらっしゃるかと思いますが、
中庭の解放感と通り抜ける風が実に心地よい空間がひろがり、
またエコキュートや太陽光発電をを導入した住宅で環境に優しい住宅です。
このたびは3ヶ月の定期点検日でもあり、キクシマ品質管理部と設計の先生もご一緒でした。
風と光が通り抜ける家
お宅にお邪魔するとK様が快く出迎えてくれました。
「実はね、キクシマさんにお知らせしたいことがあって。」
そういうと電気代を記す紙面をとりだし、私たちに見せてくれました。
「見てください。電気代をかなり節約できてるだけじゃなくて、太陽光発電でできた電気を東電さんに売ってるんです。それがこの日当たりですから沢山の電気を発電できて、電気代が安くなるどころかプラスになったんですよ。これはぜひいろんな人に知ってもらいたくって。」
K様が出した紙面をみると、なんとかかった電気代の2倍もの値段の電気を売っていらっしゃいました。
エコどころじゃなくてもう商売ができちゃうね、と設計の先生も驚いた様子。
「というのもこの中庭と立地のおかげだと思うんですよ。」
K様邸の立地は真北と真南を向いており、中庭を通して風が通り、広く大きな窓からの日当たりも良好。
「こんなに暑い夏でもクーラーじゃなくて扇風機だけですごく快適だし、昼間はもちろん、外の明かりが入ってくるから夜も電気を点けなくてもいいくらい。」
「冬はきっと日の光が奥まで入ってかなりあったかくなると思います。床暖房いれてるけど、それもいらないくらいかもしれないですね。(笑)」と、
これからの冬も期待されているご様子でした。
こだわりが予想の上へ
家を建てるにあたってK様がこだわったのは中庭だそうです。
好条件の立地、広くて大きな窓から注がれる太陽光が密集住宅の中とは思えないほどの解放感を作り出し、特注の丸テーブルも相まって心からくつろげる団欒の場を作り出していました。
猫ちゃんもくつろいでひなたぼっこをしようとおうちの中をうろうろ。中庭には出ちゃだめ!といっても聞く耳を持たないよう。
こだわったところはどこでしょうかと聞くと「中庭です」と即答したK様が
「ここ(リビング)は本当に落ち着きますね。昼間もそうですけど夜もまた雰囲気が良くって。」
「僕(設計)からみてもそう思います。ワイン一本空けちゃいますね」
奥様も気に入っていらっしゃるようで、いつもリビングにいるのだとか。
「中庭は本当にこだわってよかった。実際に建ってみたら予想よりプラスになったことがかなり多かったですね。まだ住んで3ヶ月くらいだけど、こんな空間を持てて幸せです。」

幸せ。それは趣味をしている時であったり、 おいしい物を食べているときなど・・・。
人それぞれかもしれませんが、日の光や通り抜ける風、人との団欒。そういったことが心地よくできる「空間」というものがもたらしてくれるのかもしれません。
取材日:2013年7月27日
上大岡の家
設計:アーキテクトカフェ・田井幹夫建築設計事務所
施工:株式会社キクシマ
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Lifestyle report no.004 親から子へ 子から孫へ

親から子へ 子から孫へ
今回、昨年の8月に竣工しました白楽のS様邸に取材に伺いました。大規模商業施設などの設計士であるご主人が基本計画をした住宅は、同じく設計士であるお父様が建てられた建て替え前の住宅からライフスタイルを受け継ついだ住宅です。

親から子へ
「実は、前の住宅は父親が設計したもので、何度か増改築を繰り返しながら自分たちの暮らし方を作り上げてきました。そのせいもあって無駄な部分も多かった。例えば南側。リビングのラインより出っ張った部分があり、日の当たらない時間が多かった。」
今回は、以前の住宅から学んだ住まい方を集約させる形でご主人が基本計画を行い、キクシマが実施設計から施工までを行ないました。階段とキッチンの位置以外に間取りはほとんど変えておらず、親世代からライフスタイルを受け継ぐ形となりました。
設計する時に何をこだわったのですか?と伺うと、
「特別なこだわりはなかったですね。普段設計をやっているけど、自邸となると極端なデザインはすぐに飽きてしまうので、単純な空間構成ながら心地の良いプロポーションで各部屋を構成しました。あとは住宅として一定以上のレベルに達していることを求めました。」とご主人は答えます。
長期優良住宅をガイドラインに
とはいえ、住宅としての一定以上のレベルを満たすための条件とは何でしょうか。そのガイドラインとして、S様邸は長期優良住宅の認定を受けました。この認定の基準は、耐震性、耐久性、維持管理、十分な住戸面積、省エネルギー性、住居環境(調和)、維持保全等々。建築としての骨組みとなる見えない部分の性能をしっかりとさせて長持ちさせることが認定の基準になっています。
基本はパッシブにあります。
最初の家が建ったのは昭和26年。ご主人は生まれてからずっとこの土地に住み続けているので、採光と通風に関しては熟知していました。
「当たり前ですが庇をきちんと作ることで、夏の日差しを十分に切り、冬は暖かい日差しが入ることを目指して設計しました。その点は思う通りの効果がでています。」とご主人は話します。
東から西に風が抜ける為、日中は玄関を開けておくと奥の部屋まで風が抜けます。玄関には網戸がついており、やぶ蚊の多い季節には大活躍しているそうです。
リビングにお邪魔すると、ローテーブルの端っこで猫がお昼寝していました。ここのリビングが、いかに居心地が良いのかを象徴しているかのようです。奥様もこのリビングのソファでゆっくりと過ごす時間がお気に入りなのだとか。

親から子へ 子から孫へ

素材は自身が好きな素材を使用したといいます。例えば、シナ合板。廊下や階段に多用しています。「仕上げ130枚も使ったから職人さんが苦労していたね。(笑)でも腕のいい大工さんで安心して任せられた。」と施工中の様子を話してくれました。
リビングの床材には節ありの檜、息子さんの部屋の床材にはくるみの木を使用し、これもまた職人さんが苦労していたといいます。無垢の木なのでメンテナンスには多少気を使うようですが、年月が経つほどに風合いを増していきます。この住宅の年齢を映していくという意味で、長く住宅と付き合う楽しみのひとつとなっています。

そして子から孫へ
親の世代からのライフスタイルを引き継ぎ、現代の知恵と共に暮らすS様ご夫妻。いずれは、今大学で土木工学を学んでいる息子さんにもこのライフスタイルが引き継がれていくのかもしれません。
(取材2012.09.01)

s-house 2011白楽の家
2011年8月竣工
木造2階建て

周りの住宅と調和をとりつつも他とは違うこだわりのようなものを感じます。温かみのある素材に差し色となる赤が素敵な住宅です。
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Lifestyle report no.003 芝生のある園庭

上大岡はるかぜ保育園
 今回は、今年の3月に完成した上大岡はるかぜ保育園を訪ね、吉原理事長にお話を伺いました。去年の秋に野庭のビタミン満菜畑で芋掘りを行なった港南はるかぜ保育園とSUNはるかぜ保育園の姉妹校です。

 「見て、石井さん。芝生、いいでしょう。手入れをして綺麗になったよ。緑はいいね。」挨拶をしてすぐ、吉原理事長は現場監督を連れてベランダに行きこう話す。ゴルフが趣味の理事長はゴルフ中にいつも、こんな自由な場所で子供たちに遊ばせてあげたいと思っていたという。
港南はるかぜ保育園にも当初は芝生があった。メンテが困難だったことと増築の計画を理由に芝生はなくなってしまった。
それから13年。再び芝生を実現することができた。芝生は遊具ひとつなく広々としている。
「芝生には遊具かなにか置かないのですか?」と聞くと、
「置かない。十分だよ。これだけの広さがあればなんでも出来る。」と答える理事長。
芝生の園庭では毎日子供たちが自由に遊び回っている。

 打合せ用に子供用の小さな机と椅子が4つずつ並べられた2Fの保育室エリアの一角に案内してくれた。2Fには壁がない。空間を分割するのは可動式の仕切りで、普段は使用せず収納している。その代わりに、丁度大人の胸あたりの高さの棚でそれぞれの保育スペースは分けられている。子供たちにとっては部屋として成り立つ高さで、大人たちにとっては、意思の確認もでき、全体の様子を確認できるよう設計されている。隔たりのなくなった廊下と部屋は天井も高く、こどもたちが体を動かすには絶好の場所となっている。
  「極端な話ハード(建物)なんてなんでもよくって、山でも森でも。でも、そうもいかないでしょう。まだ1年も経っていない園舎だからなんとも言えないけど今のところ満足している。使ってみて、ハードが結果60点だったとしてもソフト(中身・サービス)で工夫をしていく、ソフトで100に合わせていく。限られたスペース(条件)を工夫していかに快適にするか。それは使用する私たち次第。子供たちも同じで、与えられた条件の中で考え、工夫していく。その工夫の過程に成長がある。私たちは子供たちに過剰に手を出しすぎず、完璧なものを与えすぎない。そうすると、自分の力でなんでもできるようになっていく。」

 そう語る理事長は、それぞれの時間と方法で、考え、行動する子供たちを辛抱強くじっと見守り続けている。
子供に接する理事長はまるで園庭に佇む樹木みたいな印象だ。いつでもじっと、そこにいる。子供たちは安心して、理事長のまわりでのびのびと体を動かし続けている。
 はるかぜ保育園の園児たちは皆、絶えず笑顔で、人懐っこく、元気に動き回っている。自学自習を身に付け、自分で考えて行動することを楽しむことで、表情豊かで生き生きとした子が育つのかもしれない。

 芝生の園庭は様々な使い方の可能性を秘めている。また次回伺ったときに、園児達がどのように遊んでいるのかが楽しみです。取材協力ありがとうございました。

(取材 2012.7.12)

ヤサイクル体験@ビタミン満菜畑
 エココロミプロジェクトではバイオ君を使った食の自立循環型リサイクルループの実現、「ヤサイクル」の提案も行なっています。昨年の秋、園児たちに、芋掘りというイベントを通じて、ヤイサイクル[給食の残渣(資源)→堆肥化(バイオ君)→畑(作物)→給食]という食のサイクルを体験してもらいました。採れたお芋を使用した給食会に園児たちが招待してくれました。みんなで食べた給食は格別に美味しかった・・・いい思い出です。


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Lifestyle report no.002 景色を大切に思う気持ち(暮らし)

ライフスタイルレポートダブルチューブの家 環境配慮住宅
今回は夫婦と小さな女の子が暮らす、尾沢様のお宅にお邪魔した。職場と住居が一緒の兼用住宅だ。二つのチューブが立体的に重なった住宅はいたってシンプルなのに表情が豊かなのは何故なのだろうか。

表情の豊かさの理由のひとつは、大きな額縁のようなすっきりとした大きな窓にあった。まるで建物の一部のような額縁に切り取られた景色は刻々と表情を変え、建物そのものを変化させているようにも見える。天気の良い日はもちろん、大雨の日の景色も面白いのだと奥様は話す。
重力換気やエアサーキュレーションにより空調負荷を低減した室内は、計画以上に風通しが良い。夏はほとんどクーラーをつけずに過ごせるほどだ。室内がいつでも快適だからこそ、変化する窓の景色がグっと浮かび上がって見え、それを楽しむことができるのかもしれない。
尾沢様のお宅を訪ねた日は、くもり。当たり前だが窓の中の景色もくもりだった。
「あ、晴れてきましたね。」
会話をしていたら、パッとリビングが明るくなった。そこにいる全員が窓の外を眺める。
「あれ、また曇ってしまいましたね。」
雲は流れ、近くにある野毛山動物園であるらしい木々のかたまりは、わさわさと揺れている。一日に数回、数種類の動物が一斉に鳴く声が聞こえたり(エサの時間らしい)、時折動物の臭いがするその森からは、今は音も臭いもしないけれど、なんとなく動物たちの気配を感じる。ご主人の言葉を借りるとすれば、「おぉー、生きてるな」って感じだ。地球も。私も。
ダブルチューブの家 環境配慮住宅 「おぉー生きてるな」という瞬間が暮らしの中で度々あるらしい。例えばご主人。1F のアトリエで夜中に夢中で図面を書いていると、東のまどから朝日が入ってくる。「あ、また徹夜しちゃった・・。」ランドマークタワーの後ろから登る朝日はその時刻にしか見れない、贅沢な景色。
変化があるから自然と目にするし、意識する。一緒に暮らしている景色を大事にしようと感じるようになる。二人が望んでいたのはそういう暮らしだ。
住み手や環境に配慮した住居が快適だからこそ、暮らしそのもの楽しむことができる。建築家である尾沢様夫妻は自らの設計で理想の暮らしを実現させた・・・。

「ダブルチューブの家 -環境配慮の思想と技術-」

オザワデザイン一級建築士事務所 尾沢俊一・敦子

ダブルチューブの家 環境配慮住宅
「環境配慮設計」というコトバが使われ始めてから、久しくなりました。
光や風を制御する装置、自らエネルギー生み出す設備機器など、現代の技術を導入した省エネ建築が、ここ数年多く建つようになりました。
そもそもこの「環境配慮」とは?

我々人類の行いによって、自然環境が損なわれ、地球の寿命が縮まることのないように、できる限りのことをしようというもの。次世代に継承すべき、息の長い活動です。そして、その原動力は、美しい地球を大切に思う人の気持ちに他ならないと思います。
「環境配慮住宅」は、省エネなど「技術」の導入に加え、住まい手の環境に対する「意識」を覚醒させるようなものでありたいと考えます。
計画地は、南方に緑濃き自然を、東方に都市の風景を望む、眺めの良い傾斜地。住宅と職場を立体的に組み合わせた、設計者自身の兼用住宅です。
建物は、2つの異種構造の筒(チューブ)がずれ重なった形態。1,2階は鉄骨造の住宅エリア、地下1,1階は鉄筋コンクリート造の事務所エリアで構成されています。中間階の1階を、リビング兼接客スペースとして、機能上有効に共有しております。
室内から見る風景をより美しく引き立てるように、構造体の鉄骨やコンクリートで、額縁のようにすっきりとした開口を形成しました。四季折々変化する自然の姿や、活気のある都市の様相が、借景になっています。
ダブルチューブの家 図面
ダブルチューブの家 環境配慮住宅 重力換気、ダクトとファンによるエアサーキュレーションなど、空調負荷を低減しながら、建物全体の空気を循環し、よどみの無い快適な室環境となりました。
季節によって、光が奥まで差し込み、または日射を遮蔽することのできる、ほど良い寸法の庇と袖壁を計画しました。冬の寒い朝でも、心地よいお日様のエネルギーを頂いて活力を得ます。夏は地下のコンクリートに囲まれて冷えた空気を室内全体に行き渡らせ、とても爽やかです。

将来は、事務所部分が親世帯の住宅になり、1階を共有した二世帯住宅への機能転換が想定されており、来たるリノベーションに向けて、予め、意匠・設備計画が施されています。


尾沢様夫妻の人柄もこの家もシンプルで無理がない印象。環境について様々な視点から議論されているが、環境と暮らすということも、実はもっともっとシンプルなことなのかもしれない。 取材を行なったリビングは初めて足を踏み入れたにも関わらず、とても落ち着く空間でした。 取材協力ありがとうございました。

(取材2012.6.6)

ダブルチューブの家
住所:
竣 工:
構 造:
建築面積:
延床面積:
横浜市
2009年11月
地上2階 地下1階
75.89㎡
138.52㎡
設計事務所: オザワデザイン一級建築士事務所
URL:http://www.ozawadesign.com/
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